トレードの際に必要な事は2つ。 どこで入ってどこで出るのか。 環境認識。マルチタイムフレーム。 チャートパターン。 何が何をためにあるのかを整理します。 まずはトレードの際に重要な2つの意思決定について何が必要なのか見ていきます。
A.どこで入るのか
これからどうなりそうかと言う予測を立て、 シナリオ通りに動いたら決めていた通りにIN。 これは確実にどうなるか、 上に行くのか下に行くのかと言う話ではありません。
特定の時間足においてトレンドが転換する場合に、 どのようなシナリオが考えられるか、が主となります。
たとえば、走っている電車が今後どの線路を走るかわからないけれども、レールは3本ほどあって、 どれぐらいのタイミングで、 どういったレールがあるのか、この路線に乗り入れればこういったケースが考えられやすい、という可能性の濃淡を描くイメージです。 シュレディンガーの猫のような「可能性の雲」を思い描くイメージで良いと思っています。
B.どこで出るのか
Aのエントリー がしっかりウォッチできていれば利益にはつながりやすいと思いますので、 EXIT(利確)ポイントはリスクリワード次第でいいかなと思っています。
リスクリワードのことを、損切りに対する見込みの利益幅、 と捉えられている シーンをよく見かけます。 ただし、私は もう一度深い意味で捉え直した方が良いのではと思います。
リスクリワードの意味合いを2つの構造に分解してみましょう。
- 描いていたシナリオと違う路線を走っていたケースに対するエグジット(損切り)
- 描いたシナリオ通りになった中で、 とは言えどこまで走るのかへアプローチ(利確)
この2つによって利益幅が決まってくるわけです。 この辺は自分が取りたいピップスに応じて決める、波形からどれぐらい伸びそうかをイメージする、利確したい時間を優先して下位足 が伸びきったところで利確する、 などなど技術に応じて様々なオプションがあると思います。
土台となる理論
こうした意志決定の根本にあるのが、体系化されたいくつかの理論や目印です。 重要度順に並べてみると、個人的には以下のように思っています。
「ダウ>>>>重要水平線 > MA >>>>> RCI / MACD」
グランビルの法則は、ダウ理論とMAとの乖離に基づいた、実践的な、複合的ロジックなので、MAに含むと考えてもらって構いません。 もちろんグランビルの法則も重要ですが、この重要性はダウ理論と移動平均線の重要性、つまりトレンドを把握することと、その押し目(波形)を 把握することに依ると考えてもらえば、わかりやすいと思います。
オシレーターの優先度が低い理由は、そのわかりやすさゆえに、値動きの相関関係から波を表したものであり、その方向が、今後価格が向かう方向を表していないからです。 前述した意思決定においてはオシレーターは十分に不完全性を含み、むしろ判断を誤りやすいと言うこともできます。
中でも重要なダウ理論についてさらに展開していきます。
ダウ理論の6つの柱
ダウ理論は「チャートの見方」と「市場を動かす根本的な理論」に基づいている
まずはチャートの見方についてです。チャールズ・ダウとエドワード・ジョーンズが19世紀に提唱したというから、 原理原則は変わりません。
トレンドは明確な反転シグナルが出るまで効力を持つと仮定する
明確な反転シグナルとは、ダブルトップや三尊といった形です。 上位足や、さらにその上位足で上昇もしくは下降のトレンドが見える場合、下位足でダブルトップや逆三尊が出たとしても、それがフラクタルを形成しますので、 どのトレンドの中における反転サインなのかは見極めることに留意です。
市場には大中小のトレンドがあり、 それぞれに効力を持つ期間が決まっている
ダウ理論では数日から数年にわたったトレンドが 言及されています。しかし、当時はインターネットによる取引環境はなかったので、 今であればトレンドを縮小して考えると言うのが自然です。 大中小3つに分ける必要はなく、切り取る時間軸によってそれぞれの波形が現れます。。 どの時間軸で切り取るかは人間の認識次第であって、相場は常にうねりや波として存在しているわけです。
出来高でトレンドを確認する
実体の伴った価格変動なのかどうか。 私は常々、なぜ価格は動くのかと言う事について、 不思議に思っています。買い注文や売り注文を出せば勝手に価格が動くわけです。なぜか。疑問に思いませんか?
乱暴に言えば次の2つがあると思います。
1つ目はスプレッドが広く、買い手と売り手の認識が広がっており、1つや2つの比較的少ない注文で価格が上下に大きく動く場合。
2つめ。次に、買いや売りに際して、値段が動いていく中で、その値段でも買います、その値段でも売ります、といった大数の法則が効いている状態です。 1つ目の値動きは気まぐれで確率のブレがあるのに対して、2つ目はnが保証されており、確率が収束しています。 こうした中での値動き ですから、角度や信頼性が高いとみていいんじゃないかと言うわけです。
この2つを区別しようと言う話かなと思っています
残り: チャートとは1つの自然である
次に後半です。チャートは何を表すのかと言う事について書かれています。
- 2つ以上の市場平均を確認する
- 平均株価はすべての事象を織り込む
- トレンドには3つの局面がある
これらに関して言えるのは以下のことです。
相場は一対1ではなくそれ以外の様々な環境によってうねりが決まっている。なので、あるものを見たければ、それに関係するものの値動きを見よう。例えばポンド円の値動きが 他のクロス俺とどのように乖離しているのか。何を基軸として見るのか。それによって変わると言うことだと思っています。
次に、チャートにはなぜか不思議な法則があり、 現実世界の動きを予知していたかのような動きや必然性が見られる。そのためチャートもある意味では答えの1つであると捉える。
最後には、チャートの動きを人間の行動心理に落としたときに、なぜチャートは動くかと言うことについての分析が書かれています。
本日は以上です。ありがとうございました。