1ヶ月の通貨強弱を確認してみます。
ドルに対し、ポンド(↓)円(↓)ユーロ(やや↓)となりました。
後半にかけてはポンドと円は双方下落したため、ポンド円はほぼ動かず、という展開でしたね。
ポンド円
ポンドと円はともに下落、ポンド円はほぼ動かず1ヶ月に渡り、日足ベースの持ち合いとなり、トレンドに乏しく、トレンドライン間を狭めながら、高値も安値も更新できず、日足を見る限りほぼお通夜状態といった展開になりました。
チャート的には週足日足ベースの押し目になるか、という展開もありながら、抜けるほどの強弱はつかず=ゆったりとしたトレンドをつくらず、レンジ抜けを意識した買い上がり、売りが成就しないまま、レンジ内で行ったり来たりする展開に。
チャートをみてトレードする超短期の投機筋こそいれど、ブレイクするほどの通貨需要差のない展開でした。大きく動いたポイントは1h4hレベルの波の損切りポイントであり、ベーシックな基盤となるトレンドが消えて行く中で、投機筋同士が端で買い/売り合う展開。週足の上昇トレンド押し目のハズが綺麗に抜けるでもなく、MAの下に潜るが↓抜けるわけでもなく、行き過ぎたら戻され、を繰り返してきた印象です。
4hで押し目をつけるような波や、日足で確認できる連続陰線/陽線を狙うトレードスパンとしてはやりにくかった、1m5mメインで反転を確認しての売りについては実行可能だったかな、という印象です。大きな動きで下落したため、上昇についても下降についても各投資家鼻息荒く、徐々に冷静になって「レンジ端で売る」というのがメインロジックになっていましたね。
目線としては「上か下か」で考えるのではなく、「下降トレンドの中だが、長い調整で大きな波の下降にも上昇にも取れる」という余白の中で動きがあった印象があります。そのため、抜けることを意識してエントリーするとマイナス、抜けないことを確認して逆サイドにエントリーする投資家、大きな損切りが入ったことを確認して100%戻しの可能性があるというイメージで売っていく/買っていくような目線(これこそ目線です)にどこでなれたのか、というのが1つ、相場との噛み合い方だったかなと思っています。
「伸びる方向を考える」ではなく「そもそも伸びるのか伸びないのか」を考える。今回は三尊われとも、週足の押し目とも取れるような大局だったわけで、「決着がつかなかった場合は切り返すリスク、展開考えられる」という視点があったかどうかが大きなポイントだったかなと思っています。
ポンド円自体はマイナー通貨なので、投機筋が相場に与える影響が大きいわけですが、相場ボラ自体はあって動いたものの、ドルやユーロもみている身としては、通貨強弱からしても、チャートから見ても、あえてポンド円の狭いリバ取りに鼻息を荒くする理由もなかったのかな、という感じです。
9月のポン円ですが、月足では高値を抜け、下降トレンドラインを抜け、押しをつけてさらに1段上の展開を考慮可能なようにも見えます。ただ、週足ですぐに上げていくかどうかは不明です。月足ベースでもやや下のモメンタムは残っているように思いますし、週足MAも下回った推移です。(綺麗に、週から4hまでが上から下に揃っている)そのため、上がったところは叩かれる(手放される)、下がったら買われる(手放される)という展開で、かつ上にも下にもぱっとしない(はっきりしない、意識の分散するような)抵抗体が重なっていますので、むしろ今の関係だと、一度安値チャレンジをする展開から、その反動を利用して上下に触れて、何かしらのブレイクで大局トレンドにつながる展開をみています。
上位足のWとDの方向感がない展開で、Mにのみ方向感があるため、いわゆる「ダマシ」に会いやすい状態かなと思っています。二山以上形成から瞬間的な1m5m足ブレイクアウトをリターンムーブや水平フィボをひいて狙うか、タイミングがはずれれば途中1度のグランビル狙いです。
上下ともにレンジの際は、抜けるまでは反転狙いを確実に下位足で仕留めたいですし、瞬間的な伸びが失敗に終わる(早とちりで終わる)展開、特に投機通貨は起こりやすいですので、日頃からムリしてトレードすることなく、冷静な波形認識を担保しながら、あくまで「波の端っこ、節目を認識でき、トレンドの有無、強い買いや売りが入りやすいポイント」を認識した上でトレードしていきたいかなというところです。
4h足の考え方
ポンド円のレンジトレードにおいて思ったこと。それは
「4h足は1日で6本、1週間で30本のみである」
ということです。日足でいえばたったの5本。当たり前のこと言いますよね。そうです、相場は当たり前でできています。バファリンは優しさです。
さて数分〜24時間程度での完結トレードを考えるにあたっては、この30本の中で発生する節目、戻り目、押し目を取っていく展開になるわけです。トレードは波の端っこをとらまえるゲームだとして、基本的な戦略はなんですか?それは、
- 1h4h波の転換点候補となる頂点のダウ割れを、MWや三尊形成を基準に取っていく
- 1h4h波の押し目/戻り目を、ざっくりとMAやオシレーター、下位足のダウ転換を基準に取っていく
みたいなことになるでしょう。で、ドル円みたいに、押し目しかねぇ!って展開もあれば、今回のポンド円のように「週足は➚モメンタムが残ってるのに潜っちまって、4h日足は高値切り下げて来ているー早まったーけど再度上昇もしねぇぞー」って展開もあります。
たとえば4h足で押し目戻り目をつける展開になるには、日足4、5日分ほど続くようなトレンドが必要で、それは週足ロウソク足ではっきりと陰陽が出ている必要があります。今回のポンド円とは違ってです。
今回のポンド円は、週足の下に潜ってしまいました。しかし、下値は切り上げてきています。困ったもんです。困った。困ったのだ今回。という話をしました。
で、上位足の転換点では下位足はレンジっぽくなるわけで、今回恐ろしいなと思ったのが「どっちに抜けるのか」という視点で、「こっちに抜ける」という見方をそのままトレードに持ち込んでしまったことです。
要は、目先としては、4h足と4hMAを使ったトレンドフォローの機会がほぼないわけです。その前にダウ割れして、MA潜ってそのままサヨナラしちゃう。で、トレンドフォローだと思って買うとそのままサヨナラ。
「トレンドがはっきりしないから、トレードしない」というのも1つでしょうし、
「トレンドが小さい(上位のトレンドが下目線か、もしくは水平かもしれない)」という可能性を残すことによって、
「押し目にはならんけど折返すなら乗ってこうか」という視点が生まれる。
要はギアをローギアに入れて、時速20kmで急斜面を登るみたいな、そういう切り替えって大事なんだと。
「自分の手法や目安に鑑みると、トレードチャンスがない」ときに「無理やりその手法に当てはめて早とちり気味に守備力ゼロで向かっていく」のではなく、1つは待つ。もう一つは「あれ?これって波の端っこどこなんだっけ?」という視点で見る。普段、4h1hのMAで綺麗な押し目戻り目があるときって、波が大きい。で、それって要は「日足や4hの波の中の、逆方向の波の端っこだよ」ってことなんですよね。
なんかいうほどわけわからんくなってきました。
要は、押し目があろうがなかろうが、MAとがちゃがちゃになってようが、「波の端っこ」ってのは常にあるわけです。そこがどこなのかっちゅーはなしで、それがダウがきれいに出ている場合は「サポートラインと利確方向がわかりやすくて、MAにも追われるから気持ちも楽ですよ」っていう条件が揃ってるわけですよね。FXってインフレ関係なくて相対的なものなので、チャートがずっと右上に向かってる!ってこともないです。通常はレンジです。レンジってことは、上限と下限のエリアが決まってます。で、月足レベルでその方向性が出ると、週足レベルで上昇ダウやー日足で陽線続き!押し目まつりやー!みたいなことになるわけです。この場合は押し目が波の下限ということになります。
で、MAってのは押し目圧が形になる1つの発現場所にすぎないわけです。要は「買いたいと思ってるトレーダー」が一気に出やすいってことですね。
なので「MAにきれいにタッチしないから…」ということではなくて、「いま、波はどことどこの間を行ったり来たりしてるんだっけ?」という目線でみてみると、順張り逆張りという概念を越えて、「いやそらそうだよね、波の端っこだよね」という話になりやすい。と思うんだよなぁ。
この感覚伝わるかなぁ。
おなか空いたのでこのへんで。良い週末を!